最近はやりのチューブレスタイヤですが（チューブレスレディもこの記事の中ではチューブレスに含みます。）良い事ばかりではないって事知ってますか？
チューブレスタイヤって言うと低い空気圧で使えて路面抵抗が少なくって、シーラントを入れてたらパンクも防げる 夢の様なタイヤなのですが。
夢っていうのは破れるから夢なんです。(笑)
良い事っていうのは、その通りだと思います。但し、運が悪いと大変な思いをするのもチューブレスなんです。
表題の通り、チューブレスでもパンクします。シーラントが乾いて無くて、穴もトレッド面で小さければ勝手に穴をふさいでくれて気付く事もないかもしれません。
問題は、何らかの条件が整わなかったときです。
- シーラントが乾いている。シーラントは液体ですが、徐々に乾燥していきます。早く乾く乾かないの差がどうしてできるのかが、良くわからないのですが、量も少なくってラテックスタイプのシーラントだと3か月ぐらいで固まってしまう場合もあります。当店でメインに使っているStan’ｓNotubesの製品だと持って6か月って感じでしょうか。シーラントが固まると、パンクの穴にシーラントが移動して穴を防ぐことが出来ませんから、パンクは直らないって事になります。
- パンクの穴が大きい シーラントだけで塞がる穴は案外小さいです。突き刺さって空いた穴は割と止まりますが、カッターで切ったように直線的に切れている場合は、止まりにくいです。大きい穴に対応できるように繊維を入れたタイプもありますが、防げる限度があります。
- タイヤサイドのケーシングをカットしてしまった。
この写真の様にタイヤサイドがバッサリ切れてしまうと、もうなす術もありません。
で、シーラントで止まらなかった時の対処法ですが。
- 小さい穴でシーラントが乾いている。シーラントを追加。
- パンクの穴が大きい トレッド面であればプラグを外から入れるタイプのパンク修理キットで対処
（タイヤを一度外して普通のパンク修理に貼るタイプのパッチを内側から貼るという手もありますが、出先でビートを落とすとあげる事ができない可能性が大なのでやらない方が良いです。） - タイヤサイドのケーシングをカットしてしまった場合 1～2ｍｍぐらいなら止まることもあるかもしれません。プラグタイプで止まる場合もありますが、これは賭けみたいなものです。プラグで穴を広げますから、止まらなかったら、もうシーラントで止まる事は無いでしょう。
- 最終手段は、普通のチューブを入れる事です。覚悟を決めましょう。サイドカットの場合はさっさと覚悟を決めた方が、早いです。
先ず、普通のパンク修理の様に、タイヤレバーを使ってタイヤを外します。すると外したタイヤの中からシーラントが。シーラントをティッシュペーパーなどでふき取りましょう。ボトルの水がたくさん残っていればある程度洗い流すのも手です。きっとですが、シーラントを完全に除去できるほどティッシュペーパーを持っている方はまずいないはずです。少々残っているのは見なかった事にして、チューブを入れましょう。
ここで、重要なのが、穴が大きかったり、切れた様になっている場合です。チューブを入れてもその穴からチューブが出てきてしまって、最悪バーストしますので、タイヤブートを貼りましょう。
タイヤの内側に貼ります。粘着剤が付いていますので、この部分だけはティッシュペーパーできれいにしましょう。もしタイヤブートが無い場合、なるべく伸びの無い丈夫な紙上の物を当てます。（実はお札が丈夫で使えます。小さく折って入れましょう。）
後は普通にタイヤをはめていきます。先ずはチューブレスバルブを外します。メーカーによってはこのバルブが簡単には外れない場合があります。そういう場合、金属製のタイヤキャップや延長バルブを付けてチューブレスバルブが壊れないようにして石などでたたいて外します。バルブキャップや延長バルブは傷つきますが。かぶせ式の延長バルブが1つあれば便利です。
で、タイヤをはめるのですがチューブレスはきつい事が多いです。おまけにシーラントが残っていると滑るので細心の注意を払ってタイヤをはめましょう。タイヤグラインダーとか、持っているのも一つの手段です。
今、上で紹介した物を並べてみました。左側がタイヤブート 上段左からシーラント タイヤグラインダー チューブ 下段左から プラグを入れるタイプのパンク修理キット 延長バルブっていう感じです。私個人は、全部持って行くのは大変なので、シーラントで止まらなかったらさっさとあきらめてチューブを入れます。よって持って行くのは替えチューブとタイヤブートだけですかね。
自分の自転車に合わせて、持って行くものをアレンジされたら良いと思います。ちなみに写真の物は当店にだいたい在庫しております。ご相談頂きましたら使い方とかもお教えいたしますよ。
御来店お待ちしております。