先日、お店の休ませていただきましてお客様と九州に1泊2日のツーリングに行ってまいりました。

九州ならではの広大な景色と、中国山地と違ってとんがった山の景色の中走ってきました。(毎月第一日曜日にツーリングとかやっています。)
日頃見ている景色と違った景色の中を走るのはやはり気持ち良いですね。

で、ここから表題のツーリングしかしないならロードバイクじゃなくても良いことないですか?です。
ツーリング車に欲しい性能というか条件

  • 長い距離を一定の負荷で走る よって過剰な剛性は不要 逆に踏んだ時にしなってくれるぐらいの方が長距離で疲れにくい。
    これは、性能としてなかなか現れにくい部分なので、難しいですね。ただロードバイクの場合だったら、あえてセカンドグレード以下を選ぶという方法もあります。素材的にはしなやかさを売りにしているカーボンフレーム もともとしなやかなスチール 最近のアルミはフレームの形を変えてびっくりするぐらいしなやかになっています。
  • 上と同じ理由から フロントフォーク 細かい振動をよく吸収してくれるものが良い。
    フォークは、これこそ乗ってみないとわからないですね。体重や走行速度域で全然変わります。私の少ない経験だと、ディスクブレーキのフォークは構造上フォークの先が固いものが多いですね。これもだんだん良いものができてきていますが。
  • タイヤ ちょっと太めの方がエアボリュームがあってしなやか。走行抵抗、重さは軽い方が良いですよね。
    これも好みがあって難しいですね。個人的には26Cや27Cっていう選択肢の少ない太さのタイヤが好きですね。チャレンジのパリルーベとかグランボアのセールブリュを使っていますが。走りは軽くてしなやかな乗り心地ってところですね。これは自分の考えるスピード域とかで選択肢が変わってきます。それこそ十人十色ですね。
    で、上の2つの条件だけ見ると、ロードバイクでいいんじゃね?となるのですが、ちょっと太めのタイヤをつけようとなると、従来のロードバイクでは厳しくなってきます。最近のディスクロードは28Cまでとか多いのでここの条件もロードバイクOKとなります。
  • 走行条件に合ったギヤ比 細かいギヤ比間隔があればなお良い。ここらへんで言うと188号線の光と田布施の間の海岸線を走っているときに、中間のギヤがあったらいいのにと思った事がありませんか?
    このギヤ比が商業ベースに乗せられまくっていると思うところです。 ここ何年かでロードバイクを買われた方なら 前のギヤが50×34T 後ろが11から28Tっていう11段がついていることが多いんですが、 ここで質問です。平坦な道を走っているとき、どんなギヤを使っていますか?例えば前が大きいギヤ50Tで後ろが19Tでっかい方から数えて5枚目でケイデンス80回転とします。ケイデンス80×ギヤ比50÷19の2.63 後輪が1分間にだいたい210回転します。車輪の周長は700Cだと2200mmぐらい 210回転×2200mmは462m 1分間に462mという事です。これが1時間となると 462m×60分 27.72km/hという事になります。
    ここで話変わってこの後ろのスプロケットの話です。11枚の歯が引っ付いていますよね。11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28Tっていう歯の並びになっています。上で説明したような状況だと、ぜんごが17か21Tと1枚飛ばしのギヤになるんですね。じゃあ11から15までの細かいギヤのところ80回転で回すと時速何キロになるかわかります?15tで約35km/h 11tで48km/hです。人にもよりますが、ツーリングで35km/以上の速度って下りじゃないですか?下りだったら足も止めている事が多くなるし、下りなので踏めば進むのであまり細かいギヤ比の違いも必要ないですよね。 これに対する対策なんですが、シマノさんのアルテグラに 14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28Tっていうすごく良いスプロケットがあります。
  • きつい上り坂で余裕のあるギヤ比 個人的には1対1のギヤ比 足を1回転したら後輪も1回転より軽いギヤ比はツーリングでは要らないかなと。(押した方が早いです。MTBはまた別です。遊び方が違います。)
    上で細かいギヤ比の話をしたのですが、今ついている前が34T後ろが28Tあればどこでも行けるぜ!っていう事でしたら上で提案したスプロケットに変えるだけなんですが。荷物を積むとか、長い上りがまっているとか考えて余裕のあるギヤが欲しいとなると、前のギヤ比を小さくするのをお勧めします。後ろのスプロケットを大きいギヤのついた軽いギヤに変えるのが一番簡単そうに思えますが、1対1のギヤ比になる11-34T のスプロケットになると 11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34Tと間が飛びまくったギヤ比になるんです。そこで前のギヤ比を落とします。かなり極端なギヤ比で、下り40km/h以上の速度なら漕がなくて良いという条件で、前43×27T 後ろ12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25Tはいかがでしょう?前43で後ろ16が上の50×19と同じくらいのギヤ比です。下りは43の12で80回転で約38km/h 軽い方は27÷25で1.08 このギヤ比 世の標準からずれまくってますけど使いやすいですよ。
  • 走りながらでもすぐ点灯できる明るいライトとテールランプ。基本的に夜間走行する場合は別に考えますが、山に入ると案外トンネルが多いですよね。トンネルで大丈夫な装備です。特に追い抜く車に存在をわかってもらえる明るいテールランプは必須です。
    これは、言わなくても分かってもらえるかと。いちいち停車して点けたり消したりは面倒くさいので、前は手の届くところ 後ろはオートのモデルか前と連動するものがお勧めです。
  • 簡単に出し入れできるバッグ 輪行の時に取り外しの簡単なもの。
    これは、日帰りではあまり問題にならないんですけど。泊りとかで着替えとか持って走りたいとなると自転車につけれるバッグが欲しいですよね。当店のおすすめはフロントバッグです。えー最近はやりのサドルバッグのでかい奴じゃないの?って言われそうですが。あの最近出てきたサドルバッグ すごくよく考えられています。でも、最初に付けるのはフロントバッグをお勧めします。特にオルトリーブのフロントバッグ。

    写真を見て頂いたらわかるのですが、ふたが前に開きます。閉めた状態を固定してるのはマグネットです。という事は走りながら開け閉めできます。ちょっとお腹すいた補給食も走りながら取り出せます。ちょっと写真撮る カメラだって携帯だって財布だってすぐ取り出せます。使った後はふたをもとに戻せば勝手に磁石が引っ付いてくれます。で素晴らしいことにオルトリーブは防水です。ちょっとやそっとの雨では濡れません。でこのバッグ自体は写真の赤い部分を押せばワンタッチで取り外しできます。もちろん取り付けもワンタッチです。昼飯に入るときはもちろん、輪行の時などもワンタッチで」外せて 肩ひもがついていますので肩にかけて移動できます。
    で、このフロントバッグで容量が足りない時に初めてサドルバッグを使うのは如何でしょうか?ただ、今はやりのサドルバッグは防水とか考えすぎて、中の荷物を取り出すのにバックル外してクルクルして中が見えるっていう状態で、頻繁に出し入れするものを入れるには面倒臭いです。輪行袋や着替えなど走っている時にはあまり必要の無いものを入れるのがお勧めです。で10Lとかの大きいものは、荷物を入れると左右にグワングワンって振れるし、かといって荷物が少ないと形が安定しないので、大は小を兼ねないので注意が必要です。
  • ここから先は好みですが、フレームのキャリアダボや泥除け取り付けダボ(ダボはキャリアや泥除けのねじを留めるところ)がついていると、キャリアを付けたり泥除けをつけたり用途が広がりますよね。但しキャリア付けて荷物をつけるとかはフレームの設計で意図していないものもあるので、要注意です。

では、Cyclotechイチカワでどういった自転車が作れるのか?

SOMAのダブルクロスDCのフレームを使って、楽に速く走れる ツーリング車。フォークはあえてカーボンを入れて軽量と優れて振動吸収を両立させています。ディスクブレーキ仕様でも組めるのですがあえてカンチブレーキ仕様。

 

 

 

 

愛媛県のフレームビルダーであるウメザワさんにオーダーしました旅行車
オーナーのこだわりで前カンチブレーキ後ろディスクブレーキという変わった仕様になっています。
登録選手ならではのガンガン走れるランドナーになっています。

 

 

 

 

 

Nainer RLT グラベルロードでキャンプツーリングの時の写真です。この時は舗装路のみがわかっていましたので、タイヤがチャレンジパリルーベ ギヤ比は44×30t 後ろが13-14-15-16-17-18-19-21-23-26の10速です。実は10速時代の方がこういったクロスレシオのギヤが多かったので、これなんかはあえて10速で組んでいます。

 

 

 

 

上の写真 左が私が乗っていった自転車 SOMAのスタニアンっていうモデルです。スチールのロードモデルとなっていますが、泥除けがつけれるクリアランス。フレームスケルトン(ふれーむの各部の長さとか角度とか 走行性能にかかわる寸法です。)が低速向きで登りでスピードが落ちてもハンドルがふらふらしないなどなかなかツーリングにぴったりのモデルです。

出来上がった時の写真はこちらです。部品は古いものも使っていますのでこんなものもあるという感じで見て頂きましたらと思います。新しいのはフレームとハンドルシートポスト ステム 泥除けぐらいかなっていうところです。

長々と書いてきてしまいましたが、ツーリングならいろいろな選択肢が在りますよって事です。あえて速く走らないっていう選択肢もあると思います。